コースNo.18 水城1350年記念ウォークをもう一度
昨年実施した水城築造1350年記念コースを今年もう一度実施しました。
コースはJR水城駅そばの水城公園に集合し水城切通しから西堤を欠提部(御笠川)まで歩き、御笠川を渡って東堤を水城東門跡まで歩き、さらに終点の大宰府文化ふれあい館まで歩く約6㎞のコースです。
水城は664年に築造されたと日本書紀に記載がある国指定特別史跡です。二日市地峡帯に設置され、延長1.2㎞最大幅80m、最大高さ10mの土塁です。1651年前唐、新羅の進攻に備えて造られたと言われています。上成土塁(底幅20m 高さ8~10m)、下成土塁(幅80m)、外堀(幅60m)、内堀(幅4~10m)、東門、西門、木樋により構成されています。木樋とは内堀と外堀をつなぐ地下水路で木製箱型樋(幅1.2m、高さ80cm)が土塁の下に80mにわたって埋まっていました。
西堤部は、鉄道を通すために一部が明治22年に開削され、さらに大正2年に複線化のために拡幅されました。切通し部と呼びます。拡幅の時、東大教授が調査に訪れ、断面のスケッチを助手に描かせました。今も重要な資料となっています。
当日は最高に晴れ渡り、太陽が高くなるに連れて気温がうなぎ上りになり、汗を拭きながらのウォーキングとなりました。
お客様は9人男性2人女性7人参加して頂きました。歩かんねからは世話役を含めて5人が参加しました。
まず切通し部を案内した後、西堤の木樋跡に行きました。この部分の木樋の板材は過去の時代に抜き取られ調査では発見されませんでしたが取水口の跡が見つかっています。土塁の天端部分が周りより低くなっていることから其の事が分かります。
御笠川の部分は土塁がつながって無かったと結論付され、欠堤部と言われています。川の部分は洗堰であったとか或いは鬼瓦が発見されていることから何らかの構造物があったとか言われていますがまだはっきりしません。東門の付近では木樋が発見され、土塁の下を通る縦樋と取水口と思われる横樋が発掘調査で見つかったと報告されています。水城の案内は林さんがしました。
北門から国分寺跡、松本遺跡を巡った後太宰府ふれあい館に行きました。特に松本遺跡では、最古級の戸籍木簡が発見され全国紙のトップで報じられるなど話題になった遺跡です。東門からふれあい館までの案内は前田さんにお願いしました。
ふれあい館には12時前につきました。皆さんまだ暑さに慣れない中お疲れ様でした。
ボランティアガイド:河辺